2007年12月13日木曜日

忘れられた冤罪事件


星野文昭さんを取り戻そう!全国再審連絡会議全国大会

無実なのに獄中33年ーー星野文昭さんに自由を!

 12月1日、東京は新宿御苑の近くにある新宿区四谷区民センターで、星野文昭さんを取り戻そう!全国再審連絡会議の全国集会が開かれました。北は北海道から南は沖縄まで、全国から460名の仲間が集まりました。
 オープニングアウトは、ヨッシーとジュゴンの家の人たちの演奏から始まりました。司会は、中馬由紀子さんと木下広子さん。女性二人の進行で始まりました。開会挨拶は、広島・星野文昭さんを救う会の増上昭典さんが行いました。 次にこの1年間の活動が、共同代表の松永勝さんから報告され、ビデオ上映もありました。新たな救う会として、東京東部星野文昭さんを取り戻す会、兵庫・星野文昭さんを救う会、みやぎ星野文昭さんを救う会が紹介され、各代表から活動報告と連帯の挨拶がありました。これで19になりました。 弁護団から活動報告と再審闘争今後の見通し、今後の取り組みの方針についての報告がありました。次に参加者全員に向かって、カンパ要請がありました。 休憩後、ソウルの民主労総訪問の報告と、デモの様子と民主労総からの連帯のアピールのビデオ上映がありました。日本の70年前後のデモを彷彿とさせるようなデモの様子が映し出されました。 獄中にいる文昭さんと結婚されたお連れ合いの星野暁子さんが、田沼雄一さんのギター演奏をバックに詩を朗読、そしてこれまでの思いを語りました。福地一義さんが星野文昭さんからの連帯と、自分は無実だということ、これからの戦いのあり方のアピールが代読しました。 
 沖縄からの報告ビデオと星野さんの自由を勝ち取る訴えが、共同代表の平良修さんからありました。ビデオには、検定意見撤回9.29沖縄県民大会の様子と、反対派を脅すために辺野古沖に出てきた海上保安庁の巡視艇や、自衛隊の掃海艦「ぶんご」の姿が映し出されていました。沖縄辺野古の戦いが映し出されていました。 新たな再審請求に向けての署名を開始するという報告がありました。
 最後に星野暁子さんやご家族からの挨拶があり、閉会挨拶は、共同代表の柴田作治郎さんが行ないました。 
  あの日、1971年11月14日、二度と戦争を許してはならないと星野文昭さんは、学生のデモ隊のリーダーとして、沖縄基地の再編強化であった沖縄返還協定批准に反対する渋谷でのデモに参加していました。機動隊員が一名火炎瓶と殴打で死んだことで、星野さんは殺人罪に問われ、数ヵ月後、突然逮捕され、東京拘置所に収監され、一審・控訴審ともに無期懲役刑、1987年最高裁が上告を棄却し、無期が確定しました。 1996年に再審請求をし、現在、最高裁で特別抗告審を争っています。現在、徳島刑務所在監。星野文昭さんは、無実です。現在、特別抗告で最高裁に再審開始を迫っています。
 本件は、政治的な冤罪事件です。つまり、星野さんを有罪とする『証拠』というのは、基本的にはかなり作為、警察や検察の強引な『証拠』捏造や隠蔽があります。証拠の矛盾点 星野文昭さんが、学生のデモ隊を指揮し、デモ隊の先頭になって事件現場付近を通ったことを複数の警官、公安の刑事が視認していることが分かっています。またKという学生の証言を採用しているのですが、『狐色の服を着ていた人』が殴っていたというのですが、当時の警察官の捜査報告書には、星野さんの服装は、『薄水色のブレザーと、グレーのズボン』と記載されているのです。こんなでたらめな「証拠」で33年も獄中に閉じ込めておくのですから、とんでもないことです。弁護団と再審請求全国連絡会は、このような極め脆弱な証拠構造を崩すべく、1.当時の警備の警察官が撮影していたすべての写真の開示請求をしています。2.同じく報道陣や一般の人々に対しても、現場で写した写真の提供を、呼びかけています。3.モノクロ写真から科学的に星野さんの服装の色を特定させるため証拠となっている『中村写真帳』のネガを開示させる。4.星野さんが当日被っていた『白ヘルメットの文字』の解明。「反戦」だったというものがある。当時学生が被っていたヘルメットは、ほとんど所属するセクト名が入ったヘルメットです。この点の解明も急がれます。5.当時の現場周辺での目撃者探しも重要です。6.『殴打時間』判決が採用している殴打時間を、実際にやるとかなりの時間を必要です。デモ隊を指揮して移動する時間など取れません。この点もつめる必要があります。7.供述証拠の信憑性 複数の学生(未成年)の供述を証拠としていましたが、一審では警察官や検事の強制があったと何人かは、供述を翻しています。徹底分析も必要です。冤罪、無実の罪を晴らすべく、再審請求を行なっています。『疑わしきは罰せず』再審請求にも、刑事裁判の原則は生かされて、しかるべきです。 閉会後の懇親会には50名ほどが参加し、和やかに飲み食い話し、散会しました。

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